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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 ビタミンおよび生体色素関連物質

ビタミンE

著者: 遠藤了一1 安部正雄2 上野幸久3

所属機関: 1三宿病院研究検査課 2三宿病院産婦人科 3健康保険総合川崎中央病院内科

ページ範囲:P.240 - P.241

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検査の目的・意義
 赤血球膜,血小板,ミトコンドリアをはじめ,各種の生体細胞構築には,多価不飽和脂肪酸(PUFA)がリン脂質などの存在様式で組み込まれその主要な部分を構成している.一方,生体は多彩な代謝系において,酸素をより反応性に富む活性酸素として利用している.ミクロゾーム電子伝達系(NADPH-cyt-P 450)1酸素添加反応はその代表的な例である.生体内には各種の活性酸素(表1)が誘発され,周辺の細胞構築に関与するPUFAは常に酸化の場にさらされている.ビタミンEは抗酸化的に働き,過酸化脂質の生成を抑制し,細胞の安定化と機能維持に関与している1).脂溶性ビタミンであるため,胆汁うっ滞など肝・胆道疾患,栄養不良,脂肪吸収障害などで血中ビタミンEの低下がみられ,溶血傾向,運動失調など神経症状を伴う場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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