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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液生化学検査 血中薬物濃度

血中薬物濃度測定のための採血の条件

著者: 中野重行1 堤喜美子1

所属機関: 1大分医科大学臨床薬理

ページ範囲:P.245 - P.247

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 血中薬物濃度と効果および副作用の関係についての研究から,すでに1960年にはフェニトインの有効血中濃度に関する報告がなされている.その後,今日に至るまで,薬物濃度の測定法および薬物動態学的手法の進歩などにより,血中薬物濃度モニタリング(TDM:therapeutic drug monitoring)が広く行われるようになってきた.わが国においても,1981年に抗躁薬の炭酸リチウムに「特定薬剤治療管理料」が適用され,保険請求が可能となった.現在では,ジギタリス製剤,テオフィリン製剤,抗不整脈薬,抗てんかん薬,アミノ配糖体抗生物質,バンコマイシン,免疫抑制薬,サリチル酸製剤,メトトレキサート,ハロペリドール製剤,リチウム製剤がその適用となっている.
 TDMは,①初期投与設計を行うとき,②有効に治療が行われているかどうかの確認をするとき,③服薬指示違反が疑われるとき,④中毒・副作用の疑いがあるとき,⑤肝機能・腎機能の変化などによる薬物の体内動態の変化が考えられるとき,⑥薬物相互作用が考えられるとき,⑦誤薬の疑いがあるとき,などに行われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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