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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 血球検査
血小板数
著者: 塚田理康1
所属機関: 1虎の門病院血液学科
ページ範囲:P.292 - P.294
文献購入ページに移動検査の目的・意義
流血中の血小板は,傷害された血管壁の内皮細胞下組織と反応して止血血栓を形成することを主な機能としており,皮膚・粘膜出血など出血傾向の認められる例では,出血原因の鑑別に血小板数の算定は必須の検査である.また赤血球・白血球に異常のみられる症例でも,その病態を知るために検査が必要である.稀ではあるが,血小板増加が動脈血栓症を惹起させることがあるので,動脈血栓塞栓症例でも血小板数の算定を行っておく.
血小板数10万/μl以下を血小板減少とするが,出血症状は血小板数が5万以下に減じて初めて出現する.3万以下では皮膚に出血斑・出血点が出現し,2万以下では粘膜出血(鼻出血,歯肉出血,性器出血,消化管出血,脳出血など)も認められる.血小板数5万以上の例で上記出血症状がみられた場合には,血小板機能障害・凝固異常の合併を考慮する必要がある.
流血中の血小板は,傷害された血管壁の内皮細胞下組織と反応して止血血栓を形成することを主な機能としており,皮膚・粘膜出血など出血傾向の認められる例では,出血原因の鑑別に血小板数の算定は必須の検査である.また赤血球・白血球に異常のみられる症例でも,その病態を知るために検査が必要である.稀ではあるが,血小板増加が動脈血栓症を惹起させることがあるので,動脈血栓塞栓症例でも血小板数の算定を行っておく.
血小板数10万/μl以下を血小板減少とするが,出血症状は血小板数が5万以下に減じて初めて出現する.3万以下では皮膚に出血斑・出血点が出現し,2万以下では粘膜出血(鼻出血,歯肉出血,性器出血,消化管出血,脳出血など)も認められる.血小板数5万以上の例で上記出血症状がみられた場合には,血小板機能障害・凝固異常の合併を考慮する必要がある.
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