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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 凝固/線溶系検査

トロンボテスト/ヘパプラスチンテスト

著者: 福武勝幸1 杉村大作1

所属機関: 1東京医科大学臨床病理

ページ範囲:P.312 - P.313

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検査の目的・意義
 トロンボテストとヘパプラスチンテストは,肝で産生されるビタミンK依存性凝固因子を総合的に測定するためにプロトロンビン時間(PT)に改良を加えたものである.
 1)トロンボテストは希釈したウシ脳トロンボプラスチンと精製セファリン(リン脂質)にフィブリノゲン,V因子などの補充源としてウシ吸着血漿を加えることにより,ビタミンK依存性凝固因子(FII,FVII,FX)活性の変化を鋭敏に検出する.また,ウシ脳トロンボプラスチンは,ビタミンK欠乏状態やワーファリンなどの経口抗凝固療法により産生されるPIVKA(proteins induced byvitamin K abscence)に対する感受性が高く,凝固が強く抑制されるため,わが国ではしばしば経口抗凝血薬療法のコントロールに用いられている.トロンボテストは,因子の低下とともにPIVKAによる抑制作用を反映するため,抗凝血薬にてFII,FVII,FXが低下した者と肝障害にて同程度の因子レベルに低下した者では前者のほうがより強く延長を示す.本法の測定範囲は5〜100%であり,低値域での測定精度が高いのが特徴である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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