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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 凝固/線溶系検査
出血時間/毛細血管抵抗試験/全血凝固時間
著者: 松野一彦1
所属機関: 1北海道大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.314 - P.315
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出血時間は,血管が破綻して出血が起こった際に血小板が内皮下の膠原線維に粘着し,これが発端となって血小板が活性化され,顆粒に含有する種々の生理活性物質を放出し,血小板どうしが凝集し合って血小板凝集塊を形成して,一次止血を完了するまでの時間である.したがって出血時間測定の意義は,血小板の数および粘着・放出・凝集という機能が正常であるかどうかをみることにある.
毛細血管抵抗試験は,毛細血管に陽圧あるいは陰圧の圧をかけ,赤血球が血管外に漏れやすいかどうかをみることにより,毛細血管の抵抗性を検査するものである.毛細血管の構造や透過性の変化のほかに,血小板や線溶因子なども関与している.血小板・凝固・線溶検査が進歩した現在では臨床的価値は低くなっているが,血管性出血傾向の数少ない簡便な検査として今なお用いられている.
出血時間は,血管が破綻して出血が起こった際に血小板が内皮下の膠原線維に粘着し,これが発端となって血小板が活性化され,顆粒に含有する種々の生理活性物質を放出し,血小板どうしが凝集し合って血小板凝集塊を形成して,一次止血を完了するまでの時間である.したがって出血時間測定の意義は,血小板の数および粘着・放出・凝集という機能が正常であるかどうかをみることにある.
毛細血管抵抗試験は,毛細血管に陽圧あるいは陰圧の圧をかけ,赤血球が血管外に漏れやすいかどうかをみることにより,毛細血管の抵抗性を検査するものである.毛細血管の構造や透過性の変化のほかに,血小板や線溶因子なども関与している.血小板・凝固・線溶検査が進歩した現在では臨床的価値は低くなっているが,血管性出血傾向の数少ない簡便な検査として今なお用いられている.
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