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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 凝固/線溶系検査

FDP/Dダイマー

著者: 緇莊和子1 福武勝幸1

所属機関: 1東京医科大学臨床病理

ページ範囲:P.322 - P.323

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検査の目的・意義
 血中に存在するフィブリノゲンや,凝固系の活性化で生じたフィブリンは,線溶系の活性化で生じたプラスミンにより分解され,FDP(fibrin/fibrinogen degradation products,フィブリン/フィブリノゲン分解産物)を生じる.フィブリノゲンの分解では,図1に示すように中間産物であるX,Y分画を経て,最終的には2分子のD分画(Dモノマー)と1分子のE分画が生成されるが,それぞれの分画には分解程度が異なる亜分画が存在する.一方,活性型XIII因子の作用でクロスリンクを受けた安定化フィブリンの分解では,Dダイマー分画(Ddimer)とE分画とが非共有結合的に会合したDD/E複合体(DD/E complex)を基本単位として,DD/EのほかYD/DY,YY/DXDなどのさまざまな高分子複合体が生じる1)
 血清FDPの測定は,血中での線溶亢進状態を検出する目的で行われる.また血漿(血清)Dダイマーは安定化フィブリンの分解でのみ生じることから,血栓溶解状態,すなわち二次線溶の検出を目的として行われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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