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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 凝固/線溶系検査

SFMC(可溶フィブリンモノマー複合体)

著者: 末久悦次1 網野信行2

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院臨床検査部 2大阪大学医学部臨床検査診断学

ページ範囲:P.324 - P.325

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検査の目的・意義
 生体内での血液凝固反応の亢進は,一連の酵素転換反応によりトロンビンが生成されると,その基質であるフィブリノゲンからフィブリノペプタイドAおよびBが遊離され,フィブリンモノマーが生成される(図1).このフィブリンモノマーは互いに重合し,フィブリンポリマーを形成し,最終的に活性化された凝固第XIII因子による架橋反応により,安定したフィブリン(血栓)を形成する.この重合する前のフィブリンモノマーは,フィブリノゲン分解産物(FDP)の初期分解産物やフィプロネクチンなどと会合し,生体内では可溶性の状態で存在する.この状態のものは可溶性フィブリンモノマー複合体(soluble fibrinmonomercomplex:SFMC)と呼ばれる.
 したがって,SFMCを検出することは,生体内で凝固亢進に伴って生じたトロンビンによるフィブリン形成(血栓形成)を意味すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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