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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集

血液検査 凝固/線溶系検査

TAT(トロンビン—アンチトロンビンⅢ複合体)

著者: 末久悦次1 網野信行2

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院臨床検査部 2大阪大学医学部臨床検査診断学

ページ範囲:P.326 - P.327

文献概要

検査の目的,意義
 血栓の形成は,血管内の血液凝固亢進に伴ってトロンビンが生成され,フィブリノゲンからフィブリンへの転換で終末となる.この一連の反応の中で生成されたトロンビンそのものを検出できれば,この血管内における血栓形成の初期段階を把握することが可能となる.
 しかし,血中には,トロンビンに対する生理的なインヒビターであるアンチトロンビンIII(ATIII)が存在し,血管壁に存在するヘパリン様物質を介して速やかに生成したトロンビンの活性を不活性化させるため,血中のトロンビンを直接測定することは困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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