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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 血液検査 凝固/線溶系検査

プロテインC/プロテインS/APCコファクター2

著者: 鈴木宏治1 小川裕行1 安田冬彦1

所属機関: 1三重大学医学部分子病態学

ページ範囲:P.338 - P.340

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検査の目的・意義
 プロテインC(PC)とプロテインS(PS)は,主として肝臓で産生されるビタミンK依存性血漿蛋白質で,血液の流動性維持に不可欠なPC凝固制御系(図1)の中心的因子である.すなわち,内皮細胞上のトロンボモジュリン(TM)に結合したトロンビンによって活性化されたPC(APC)は,PSをコファクターとして,凝固第Va因子および第vIIIa因子を特異的に分解・失活化し,凝固反応を強く制御する.最近,新たに第V因子がPSとは異なる新しいAPCコファクター(APC cofactor 2)として機能することが発見され,その生理的意義と重要性が明らかになった.
 これまでに血栓症をきたした多数の先天性PC異常症,PS異常症,およびAPC抵抗症(APCresistant)が発見されている.これらの異常症の検査・診断は,血栓症の原因の解明と治療法の確立において非常に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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