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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 内分泌学的検査 副腎

尿中17KS(尿中17-ケトステロイド)

著者: 岩岡大輔1 直海晶二郎1 梅田照久1

所属機関: 1熊本大学医学部第3内科

ページ範囲:P.398 - P.399

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検査の目的・意義
 17KSはC17位がケト基(-CO)になっているステロイドの総称で,副腎皮質網状層と睾丸(Leydig細胞)で生成され,男性ホルモンの産生分泌状態を示している.副腎アンドロジェンの産生はACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の支配を受け,睾丸アンドロジェンはLH(黄体ホルモン)の支配を受けている.17KSに含まれるホルモンとしては,androsterone(An),ethiocholanolone(Et),dehydroepiandrosterone(DHEA),11-OH-An,11-OH-Et,11-keto-Etなどがある.An,Etは主として副腎アンドロジェンのDHEAやDHEA-Sが,また一部は睾丸より分泌されたtestosteroneが,いずれも肝で代謝されたものである.成人男性では2/3が副腎由来,1/3は睾丸由来であり,成人女性や小児ではすべてが副腎由来である.血中17KSには,An,Et,DHEAがあり,それぞれRIAで測定されるが,血中総17KSとして測定されることはなく,臨床で使われるのは尿中17KSである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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