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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集

内分泌学的検査 性腺

テストステロン

著者: 野々村祝夫1 奥山明彦1

所属機関: 1大阪大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.418 - P.419

文献概要

テストステロンの産生とその調節
 テストステロン(testosterone:T)は男性ホルモンの代表であり,男性ではそのほとんどが精巣のLeydig細胞で産生される.成人男性では1日平均4〜9mg分泌されるが,血中ではその98%がアルブミンやグロブリン,さらにステロイド結合蛋白(sex-steroid binding protein)と結合した状態で存在する.標的臓器ホルモン作用を持つ遊離Tは血中全Tのわずか2%程度にすぎない.遊離Tは,標的細胞内で5α-reductaseにより5a-dihydrotestosterone(DHT)に還元された後,受容体と結合して作用を発現する.ただし,胎児のWolff管においては,5α-reductase活性が低いためT自体が受容体に結合する.Leydig細胞におけるTの産生は,下垂体前葉より分泌されるゴナドトロピン(luteinizing hormone:LH),および視床下部より分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(LH-releasing hormone:LH-RH)を介する間脳-下垂体-精巣系のフィードバック機構により調節されている1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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