文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 内分泌学的検査 その他のホルモン
cAMP(環状アデノシン一リン酸)
著者: 竹田秀1 松本俊夫1
所属機関: 1東京大学医学部第4内科(分院)
ページ範囲:P.428 - P.429
文献購入ページに移動cAMPは,多くのペプチドホルモンの細胞内情報伝達にかかわる二次メッセンジャーとして,重要な役割を担っている.腎尿細管に作用し,細胞内cAMPを上昇させるホルモンとしては,副甲状腺ホルモン(PTH),グルカゴン,カテコールアミン,抗利尿ホルモンなどがあげられる.このうちPTHは,近位および遠位尿細管細胞に作用し,cAMP産生を高めると同時に尿中排泄も増加させる.
一方,他のホルモンは尿細管細胞内cAMP濃度を上昇させるが,尿中排泄はほとんど増加させない.しかし,多くのホルモンが血中cAMP濃度を増加させる.
掲載誌情報