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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 内分泌学的検査 負荷試験

デキサメサゾン抑制試験

著者: 佐藤文三1

所属機関: 1日生病院第3内科

ページ範囲:P.445 - P.447

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検査の目的・意義
 副腎皮質から分泌される代表的ホルモンであるコルチゾールの合成は,生理的には下垂体から分泌されるACTH(副腎皮質ホルモン)に依存している.このACTHの分泌は,脳からの種々の刺激と血中のグルココルチコイド濃度を介したフィードバック機構により制御されている.それゆえ,外因性に薬理量のグルココルチコイドを投与すると,フィードバック機構が作動し,ACTH分泌抑制と血中コルチゾール値の低下が生じる.このフィードバック機構を利用して,ACTH過剰症の病態を鑑別することを目的にして行われるのがデキサメサゾン(Dex)抑制試験である.この古典的な目的以外にも,脳機能の指標やグルココルチコイドに対する標的細胞の感受性の指標としても本試験が行われている.それゆえ,本試験の対象となる疾患は,ACTH過剰症のみならず,うつ病などの精神科領域の疾患,脳卒中,グルココルチコイド不応症なども含まれることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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