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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 腫瘍マーカー 乳腺・婦人科系
CA 15-3
著者: 稲治英生1 小山博記1
所属機関: 1大阪府立成人病センター外科
ページ範囲:P.488 - P.489
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1980年代前半の相次ぐ糖鎖抗原ラッシュの中で登場したCA 15-3は,代表的な乳癌腫瘍マーカーである.一般に,臨床医が腫瘍マーカーに求めるものは,①原発癌のスクリーニングや鑑別診断よりも,②術後のモニタリングや再発後治療効果判定の指標としての意義であろう.体表臓器に発生し,再発後も長期生存を望み得る乳癌にとっては,ことさら②の占めるウェイトが大きい.なぜならば,肺・骨・肝など多岐にわたる転移巣の診断をすべて画像診断に委ねるのは負担が大きすぎ,また骨転移のように画像のみでの効果判定が困難な場合,管理の指標としてCA 15-3が威力を発揮するからである.
1980年代前半の相次ぐ糖鎖抗原ラッシュの中で登場したCA 15-3は,代表的な乳癌腫瘍マーカーである.一般に,臨床医が腫瘍マーカーに求めるものは,①原発癌のスクリーニングや鑑別診断よりも,②術後のモニタリングや再発後治療効果判定の指標としての意義であろう.体表臓器に発生し,再発後も長期生存を望み得る乳癌にとっては,ことさら②の占めるウェイトが大きい.なぜならば,肺・骨・肝など多岐にわたる転移巣の診断をすべて画像診断に委ねるのは負担が大きすぎ,また骨転移のように画像のみでの効果判定が困難な場合,管理の指標としてCA 15-3が威力を発揮するからである.
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