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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 免疫グロブリンその他
免疫グロブリン(IgG/IgA/IgM)
著者: 河野均也1
所属機関: 1日本大学医学部臨床病理
ページ範囲:P.504 - P.506
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免疫グロブリン(Igs)は,抗原刺激を受けたB細胞系細胞が分化・成熟して産生する血漿蛋白成分であり,IgG,IgA,IgM,IgDおよびIgEの5つのクラスに分類され,それぞれ抗体としての活性を持つ.したがって,Igsの量的あるいは質的な異常をとらえれば,免疫機構の全体的な機能異常を知る手がかりが得られることになる.特に原発性あるいは続発性の免疫不全症では,すべてのクラスあるいは特定のクラスのIgsの著しい減少ないし欠如を示すことが多く,逆に慢性肝疾患や慢性感染症,悪性腫瘍,あるいは自己免疫性疾患では多クローン性の増加を伴うことが多い.したがって,Igsの測定はこれらの疾患の補助診断に利用されている.また,単一クローン性のIgs増加(M蛋白)は多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症で証明され,診断的価値が高い.
免疫グロブリン(Igs)は,抗原刺激を受けたB細胞系細胞が分化・成熟して産生する血漿蛋白成分であり,IgG,IgA,IgM,IgDおよびIgEの5つのクラスに分類され,それぞれ抗体としての活性を持つ.したがって,Igsの量的あるいは質的な異常をとらえれば,免疫機構の全体的な機能異常を知る手がかりが得られることになる.特に原発性あるいは続発性の免疫不全症では,すべてのクラスあるいは特定のクラスのIgsの著しい減少ないし欠如を示すことが多く,逆に慢性肝疾患や慢性感染症,悪性腫瘍,あるいは自己免疫性疾患では多クローン性の増加を伴うことが多い.したがって,Igsの測定はこれらの疾患の補助診断に利用されている.また,単一クローン性のIgs増加(M蛋白)は多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症で証明され,診断的価値が高い.
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