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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 感染症関連検査 ウイルス抗原・抗体検査

コクサッキーウイルス

著者: 足立昭夫1

所属機関: 1京都大学ウイルス研究所がんウイルス研究部門

ページ範囲:P.562 - P.563

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 検査の目的・意義
 コクサッキーウイルス(Coxsackievirus)は,ピコルナウイルス(Picornavirus)科のエンテロウイルス(Enterovirus)属の一亜属で,非常に多数のウイルスから構成されている(表1).コクサッキーウイルスは哺乳マウスでの病変の相違からさらにA群およびB群に分かれている.中和試験による抗原性の違いから,A群は1~22および24型,B群は1~6型に分類される.コクサッキーウイルス感染症は一般に軽症で,多くは不顕性感染に終わる.しかし,コクサッキーウイルス感染症は小児に最もよくみられるウイルス感染症の一つで,時には重篤な症状を示す場合もある.多数の血清型のウイルスが同一症状を呈したり,逆に同じ血清型のウイルスが異なる疾患の原因にもなる.このようなウイルス感染症の場合には,病原ウイルスの同定により初めて診断が確定する.正確な診断が感染者の予後の推定,また処置の決定に重要なことは当然であるし,疫学的にも意味がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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