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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 感染症関連検査 ウイルス抗原・抗体検査

EBウイルス(Epstein-Barr virus)

著者: 永淵正法1 大塚毅1 仁保喜之1

所属機関: 1九州大学医学部第1内科

ページ範囲:P.568 - P.570

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検査の目的・意義
 EBウイルスは通常,幼少時に初感染し,臨床症状を呈さない(不顕性感染).終生の潜伏状態となるが,時には再活性化され,持続性ウイルス感染症としての側面も合わせ持っている.思春期以降の初感染では,高熱,全身リンパ節腫脹,白血球(単核球)増多を主徴として伝染性単核症を発症する.また,最近,より多くの疾患と関連のあることが明らかとなりつつある.
 良性疾患としては,ウイルス関連赤血球貪食症候群(VAHS),慢性EBウイルス感染症についての報告が相次いでいる.悪性疾患としては,従来よりよく知られているBurkittリンパ腫や上咽頭癌などばかりでなく,Hodgkin病,鼻リンパ腫(Tcell or NK cell),natural killer(NK)白血病,一部の胃癌などとEBウイルスが関連のあることが次々に明らかにされつっある1,2).今後の研究の進展に伴い,EBウイルス関連疾患のスペクトラムはさらに広がる可能性がある.EBウイルスと関連があると考えられている疾患群を表1に示す.したがって,EBウイルスの関連抗体検査は不明熱,伝染性単核症などの鑑別あるいは確定診断を行う目的で施行する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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