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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 感染症関連検査 ウイルス抗原・抗体検査
サイトメガロウイルス
著者: 花房秀次1
所属機関: 1荻窪病院小児科
ページ範囲:P.571 - P.573
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日本人の90%以上が小児期にサイトメガロウイルス(CMV)に感染している.しかし,胎内感染を除いて,初感染ではほとんどが臨床上問題とならない.
CMVは他のヘルペス属ウイルスと同様に体内の細胞に潜み,免疫力の低下した状態で再活性化される.免疫抑制剤使用を必要とする臓器移植や後天性免疫不全症候群(AIDS)において,CMVは深刻な感染症状を引き起こす1).CMV感染症を認めた場合は,明らかな免疫異常を考える必要があり,今後は,human immunodeficiency virus(HIV)感染をはじめとする原因検索が必要である.CMV感染症の診断には,それぞれの検査の意義を理解し,慎重に検討しなければならない.
日本人の90%以上が小児期にサイトメガロウイルス(CMV)に感染している.しかし,胎内感染を除いて,初感染ではほとんどが臨床上問題とならない.
CMVは他のヘルペス属ウイルスと同様に体内の細胞に潜み,免疫力の低下した状態で再活性化される.免疫抑制剤使用を必要とする臓器移植や後天性免疫不全症候群(AIDS)において,CMVは深刻な感染症状を引き起こす1).CMV感染症を認めた場合は,明らかな免疫異常を考える必要があり,今後は,human immunodeficiency virus(HIV)感染をはじめとする原因検索が必要である.CMV感染症の診断には,それぞれの検査の意義を理解し,慎重に検討しなければならない.
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