文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 自己免疫関連検査
抗Sm抗体
著者: 三森経世1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科
ページ範囲:P.606 - P.607
文献購入ページに移動検査の目的・意義
抗Sm抗体は,1966年にTanらによってSLE患者血清に最初に報告された自己抗体である.SLEの補助診断上重要な自己抗体であり,ARAのSLE分類改訂基準にも採用されている.もともとは二重免疫拡散法によって同定される沈降抗体であるが,受身血球凝集反応(PHA法)で検出されるRNase抵抗性抗ENA抗体も抗Sm抗体と同じものと考えてよい.
抗Sm抗体の対応抗原は,mRNAのスプライシングに関与する核内低分子リボ核蛋白(U1,U2,U4/U6,U5 RNP)である(図1左).抗Sm抗体陽性例はほとんど常に抗U1 RNP抗体を併存する.また二重免疫拡散法では,抗U1 RNP抗体の沈降線は抗Sm抗体の沈降線に対して部分的に一致する.このことは,U1 RNP抗原がSm抗原の一部であり,両者の分子構造の共通性に基づくものと考えられる.
抗Sm抗体は,1966年にTanらによってSLE患者血清に最初に報告された自己抗体である.SLEの補助診断上重要な自己抗体であり,ARAのSLE分類改訂基準にも採用されている.もともとは二重免疫拡散法によって同定される沈降抗体であるが,受身血球凝集反応(PHA法)で検出されるRNase抵抗性抗ENA抗体も抗Sm抗体と同じものと考えてよい.
抗Sm抗体の対応抗原は,mRNAのスプライシングに関与する核内低分子リボ核蛋白(U1,U2,U4/U6,U5 RNP)である(図1左).抗Sm抗体陽性例はほとんど常に抗U1 RNP抗体を併存する.また二重免疫拡散法では,抗U1 RNP抗体の沈降線は抗Sm抗体の沈降線に対して部分的に一致する.このことは,U1 RNP抗原がSm抗原の一部であり,両者の分子構造の共通性に基づくものと考えられる.
掲載誌情報