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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗TSHレセプター抗体

著者: 吉田正1 市川陽一2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科 2聖マリアンナ医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.621 - P.624

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検査の目的・意義
 Basedow病や特発性粘液水腫などの自己免疫性甲状腺疾患では,TSH(thyroid stimulating hormone,甲状腺刺激ホルモン)レセプターに対する自己抗体が検出される1,3).それは抗TSHレセプター抗体と呼ばれ,Basedow病に認められる甲状腺刺激型抗体と,特発性粘液水腫や一過性甲状腺機能低下症に認められる甲状腺抑制型抗体がある.
 抗TSHレセプター抗体の測定は,自己免疫性甲状腺疾患の診断に加え,Basedow病の治療効果の判定や寛解・再発の指標としても有用である.また,母親由来の抗TSHレセプター抗体により発症する新生児Basedow病や,一過性甲状腺機能低下症の発症を予測することも可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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