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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗壁細胞抗体

著者: 篠村恭久1

所属機関: 1大阪大学医学部第2内科

ページ範囲:P.632 - P.633

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検査の目的・意義
 血清抗壁細胞抗体は胃壁細胞の成分に特異的に反応する自己抗体であり,主に自己免疫的機序で起こる慢性萎縮性胃炎(自己免疫性胃炎)で出現する.
 最近の研究により,この抗体は主に壁細胞の細管小胞膜に存在し,能動的酸分泌を司る酵素であるプロトン・ポンプ(H,K-ATPase)のαサブユニットあるいはβサブユニットに対する抗体であることが明らかになっている1).抗壁細胞抗体の認識するαサブユニット上のエピトープは症例によってさまざまであり,細胞内部分を認識する抗体も存在することから2),本自己抗体の出現は自己免疫性胃炎の原因というよりも結果であると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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