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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 自己免疫関連検査
抗壁細胞抗体
著者: 篠村恭久1
所属機関: 1大阪大学医学部第2内科
ページ範囲:P.632 - P.633
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血清抗壁細胞抗体は胃壁細胞の成分に特異的に反応する自己抗体であり,主に自己免疫的機序で起こる慢性萎縮性胃炎(自己免疫性胃炎)で出現する.
最近の研究により,この抗体は主に壁細胞の細管小胞膜に存在し,能動的酸分泌を司る酵素であるプロトン・ポンプ(H+,K+-ATPase)のαサブユニットあるいはβサブユニットに対する抗体であることが明らかになっている1).抗壁細胞抗体の認識するαサブユニット上のエピトープは症例によってさまざまであり,細胞内部分を認識する抗体も存在することから2),本自己抗体の出現は自己免疫性胃炎の原因というよりも結果であると考えられる.
血清抗壁細胞抗体は胃壁細胞の成分に特異的に反応する自己抗体であり,主に自己免疫的機序で起こる慢性萎縮性胃炎(自己免疫性胃炎)で出現する.
最近の研究により,この抗体は主に壁細胞の細管小胞膜に存在し,能動的酸分泌を司る酵素であるプロトン・ポンプ(H+,K+-ATPase)のαサブユニットあるいはβサブユニットに対する抗体であることが明らかになっている1).抗壁細胞抗体の認識するαサブユニット上のエピトープは症例によってさまざまであり,細胞内部分を認識する抗体も存在することから2),本自己抗体の出現は自己免疫性胃炎の原因というよりも結果であると考えられる.
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