文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 免疫血液学的検査
交差適合試験
著者: 小松文夫1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.649 - P.651
文献購入ページに移動交差適合試験(クロスマッチ)の意義
輸血に際してはABO式とRh式D因子の検査が必ず実施され,異型輸血を起こさないように注意が払われている.しかし,それ以外の血液型については検査はされていない.そのため,それらの血液型に関する異型輸血が行われ,結果として種々の赤血球抗体が産生される可能性がある.
赤血球は多種の血液型抗原を有しており,輸血はいつの時点でも抗原感作の場となる.患者が妊娠や以前の輸血によって,すでに何らかの赤血球抗体を有しているとき,それに反応する血液を輸血してはならない.体内で輸注血球が破壊されるからである.そこでまず反応する血液を除外しなければならない.これが適合血の選択であり,適合血の選択は交差適合試験によってなされる.交差適合試験は輸血による溶血反応を防止する大切な検査である.
輸血に際してはABO式とRh式D因子の検査が必ず実施され,異型輸血を起こさないように注意が払われている.しかし,それ以外の血液型については検査はされていない.そのため,それらの血液型に関する異型輸血が行われ,結果として種々の赤血球抗体が産生される可能性がある.
赤血球は多種の血液型抗原を有しており,輸血はいつの時点でも抗原感作の場となる.患者が妊娠や以前の輸血によって,すでに何らかの赤血球抗体を有しているとき,それに反応する血液を輸血してはならない.体内で輸注血球が破壊されるからである.そこでまず反応する血液を除外しなければならない.これが適合血の選択であり,適合血の選択は交差適合試験によってなされる.交差適合試験は輸血による溶血反応を防止する大切な検査である.
掲載誌情報