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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 免疫学的検査 免疫血液学的検査

交差適合試験

著者: 小松文夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.649 - P.651

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交差適合試験(クロスマッチ)の意義
 輸血に際してはABO式とRh式D因子の検査が必ず実施され,異型輸血を起こさないように注意が払われている.しかし,それ以外の血液型については検査はされていない.そのため,それらの血液型に関する異型輸血が行われ,結果として種々の赤血球抗体が産生される可能性がある.
 赤血球は多種の血液型抗原を有しており,輸血はいつの時点でも抗原感作の場となる.患者が妊娠や以前の輸血によって,すでに何らかの赤血球抗体を有しているとき,それに反応する血液を輸血してはならない.体内で輸注血球が破壊されるからである.そこでまず反応する血液を除外しなければならない.これが適合血の選択であり,適合血の選択は交差適合試験によってなされる.交差適合試験は輸血による溶血反応を防止する大切な検査である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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