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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 HLA検査と染色体検査

HLA系とHLAタイピング

著者: 高田肇1 猪子英俊2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部微生物学 2東海大学医学部分子生命科学系

ページ範囲:P.698 - P.705

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 免疫応答において,自己を自己以外の他者(非自己)から識別するための遺伝マーカーとして,その中心的役割を担っている主要組織適合性(遺伝子)複合体(major histocompatibility complex:MHC)抗原は,ヒトではHLA抗原と呼ばれ,第6染色体短腕(6p21.3)上のHLA領域の遺伝子群によってコードされ,主に細胞膜表面に発現している.
 HLA抗原は自己と非自己の識別因子にふさわしく,数多くの対立形質(アロ抗原型)から構成されている(遺伝的多型性).現在公認されているアロ抗原型は161個(遺伝子をもとにした対立形質は112個,表1)であり,1994年3月,ストラスブールでのWHO命名委員会で公認された対立遺伝子(アリル)数は430個にのぼる1).また,その後も新しい特異性を認識するアロ抗血清の発見,モノクローナル抗体やT細胞クローンの作製,遺伝子の塩基配列の決定によって,その数はさらに増加すると予想される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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