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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 HLA検査と染色体検査
染色体検査
著者: 末原則幸1
所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター産科
ページ範囲:P.706 - P.708
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ヒトの染色体数が明確になったのは1956年であり,1959年,初めて染色体異常が報告された.現在行われている染色体分析の基本は,1961年頃に完成されたといわれている.しかし1968年,CasperssonらによってQバンド法が開発され,その後相次いで各種の分染法が開発され,染色体分析の技術は一気に進歩し,部分トリソミーなど細かな染色体異常が報告されるようになった.そして,1978年には現在の染色体分析の形は概略整い,当初,もっぱら染色体異常症(症候群)の診断に用いられていた染色体分析も,異常染色体の由来の同定や,骨髄細胞や固形腫瘍を検体とし,白血病や固形腫瘍の治療や再発などの指標に用いられるようになっている.また,婦人科領域では絨毛性腫瘍の成因に迫る解析がなされた.その後,高精度分染法の時代に入り,詳細な染色体異常の診断や染色体切断点の解析が行われ,また遺伝子地図の作成に大いに寄与した.
臨床においても,原因不明の精神発達遅滞があれば染色体検査が行われるまでになった.
ヒトの染色体数が明確になったのは1956年であり,1959年,初めて染色体異常が報告された.現在行われている染色体分析の基本は,1961年頃に完成されたといわれている.しかし1968年,CasperssonらによってQバンド法が開発され,その後相次いで各種の分染法が開発され,染色体分析の技術は一気に進歩し,部分トリソミーなど細かな染色体異常が報告されるようになった.そして,1978年には現在の染色体分析の形は概略整い,当初,もっぱら染色体異常症(症候群)の診断に用いられていた染色体分析も,異常染色体の由来の同定や,骨髄細胞や固形腫瘍を検体とし,白血病や固形腫瘍の治療や再発などの指標に用いられるようになっている.また,婦人科領域では絨毛性腫瘍の成因に迫る解析がなされた.その後,高精度分染法の時代に入り,詳細な染色体異常の診断や染色体切断点の解析が行われ,また遺伝子地図の作成に大いに寄与した.
臨床においても,原因不明の精神発達遅滞があれば染色体検査が行われるまでになった.
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