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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻11号

1994年10月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 一般検査 糞便検査

便潜血反応

著者: 伊藤機一1

所属機関: 1神奈川県立衛生短期大学

ページ範囲:P.753 - P.755

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 大便中に微量に含まれる血液を,ヘモグロビン(Hb)のもつ化学作用または抗原性を利用し検出することにより,消化管出血の有無を知る検査が便潜血反応(便潜血検査ともいう)である.今世紀初頭より用いられてきたグアヤック法などの「化学法」は,簡単に実施できるものの,検査3日前から肉類を含む食品を摂ってはならない,鉄剤やアスコルビン酸を服用してはならないといった被検者にとって煩しい“制約”が必要であった.
 1980年代に入り,抗原抗体反応を利用した「免疫法」が開発され,ヒトHbに特異性が高いこと,検査前の制約が不要なことなどから脚光を浴びた.これに拍車をかけたのが1992年,老人保健法の改正により免疫便潜血反応が大腸癌のスクリーニング検査法として承認を受けたことであり,本法の需要はまさにウナギのぼりの状態となり,現在,臨床検査薬メーカーの主力製品(50億円市場)にもなっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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