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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集 機能検査とDNA診断 DNA診断
病因遺伝子の単離法
著者: 巽圭太1
所属機関: 1大阪大学医学部臨床検査診断学
ページ範囲:P.802 - P.804
文献購入ページに移動 ヒトのゲノム(ヒトをヒトたらしめる遺伝情報の総体)は22対の常染色体,1組の性染色体(XXまたはXY)とミトコンドリアDNAの合計30億塩基対からなり,10万種類の遺伝子が存在する.これらの遺伝子のうち,約1,000種類は精製された蛋白からアミノ酸配列が同定され,その数倍がDNAやmRNAの塩基配列から同定されたが,残る9割以上の遺伝子は未知のままである.
現在,病因遺伝子として変異の発見された遺伝子は数百個あるが,その第一歩はいずれにおいても病因となる可能性のある遺伝子(病因候補遺伝子)を単離することから始まり,さらに症例で解析して遺伝子異常を見つけ出し,また遺伝子の生理的な機能,発現組織を解析するとともに,発見された遺伝子異常が機能異常を起こすことを示すことにより初めて病因遺伝子と結論される.本稿では,このうち病因候補遺伝子の単離法を述べる.
現在,病因遺伝子として変異の発見された遺伝子は数百個あるが,その第一歩はいずれにおいても病因となる可能性のある遺伝子(病因候補遺伝子)を単離することから始まり,さらに症例で解析して遺伝子異常を見つけ出し,また遺伝子の生理的な機能,発現組織を解析するとともに,発見された遺伝子異常が機能異常を起こすことを示すことにより初めて病因遺伝子と結論される.本稿では,このうち病因候補遺伝子の単離法を述べる.
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