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文献概要
臨床医に必要な老人をみる眼・11
ストーマ造設老人
著者: 片山隆市1 大塚正彦1 穴沢貞夫1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学第1外科
ページ範囲:P.2670 - P.2673
文献購入ページに移動現在,わが国で消化器ストーマ造設術を受ける患者は年間1万人以上と推定され,日常診療でもオストメイト(ストーマ保持者)に接する機会が増加しでいる.1984年から1993年の10年間に,東京慈恵会医科大学第1外科においてストーマ造設術を施行した256症例について,その原因疾患を表1に示したが,その約80%が大腸癌であり,炎症性腸疾患,結腸憩室疾患および大腸癌以外の悪性腫瘍がこれに次いでいる.図2には造設年齢を示したが,平均は60.6歳で,60歳以上が全体の53.5%を占めている.すなわちオストメイトの大多数は原因疾患としての悪性腫瘍の治療を受け,また新たな経験であるストーマケアを高齢になってから開始しなければならない場合が多いことがわかる.
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