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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻2号

1994年02月発行

文献概要

図解 病態のしくみ—遺伝子・サイトカインからみた血液疾患・2

成人T細胞性白血病

著者: 森茂久1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科

ページ範囲:P.450 - P.453

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 ●はじめに 成人T細胞性白血病(ATL)は,ヒトのレトロウイルス(HTLV-1)により惹起されるT細胞性の白血病,リンパ腫である.感染後無症候性キャリアとなり,数十年の潜伏期間の後にその一部(約1%,約800人/年)からATLが発症する.
 HTLV-1は,ATL以外にもいろいろな病態を引き起こす.HAM/TSP(HTLV-1 associatedmyelopathy/tropical spastic paraparesis)は,HTLV-1キャリアで慢性の痙性脊髄麻痺の病像を示す一群である.その他の病態としてHABA(HTLV-1 associated bronchioloalveolar disorder:HTLV-1関連細気管支肺胞異常症),HTLV-1ぶどう膜炎,関節炎,種々の免疫不全状態(糞線虫症など)などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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