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薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・2
医薬品の副作用とその早期発見および被疑薬のチェック
著者: 高橋隆一1
所属機関: 1国立東京第二病院内科
ページ範囲:P.456 - P.457
文献購入ページに移動医薬品副作用とは
昔から「毒も使いようでは薬になる」といわれている.しかし,逆に「薬も使いようで,毒,すなわち害になる」といえる.言い換えれば,すべての医薬品には程度の差はあっても必ず薬効と副作用の両面がある.しかし,忙しい日常診療の場においては,ややもすると薬効のみを考えて,副作用を考えずに処方していることが多いであろう.したがって,投薬して症状の変化を認めても,副作用であることに気づかずに,使用量を増やしたり,他の薬剤を追加したりして,症状の悪化によって初めて副作用であることに気づく.
わが国における医学教育では,医薬品にっいての講義は,いわゆる基礎医学の薬理学で受けているために,どうしても内容が薬理作用が中心となり,副作用や処方などについての講義が疎かになっていることが多い.また,医師国家試験の内容をみても,薬効についての出題はあっても,副作用についての出題は見当たらない.そのため一層講義が疎かになる.そのような卒前教育を受けているので,医師になって卒後教育を受けても,関心が少なく,かなりの臨床経験を積んで初めて副作用についての関心を持つようになるのが現状である.
昔から「毒も使いようでは薬になる」といわれている.しかし,逆に「薬も使いようで,毒,すなわち害になる」といえる.言い換えれば,すべての医薬品には程度の差はあっても必ず薬効と副作用の両面がある.しかし,忙しい日常診療の場においては,ややもすると薬効のみを考えて,副作用を考えずに処方していることが多いであろう.したがって,投薬して症状の変化を認めても,副作用であることに気づかずに,使用量を増やしたり,他の薬剤を追加したりして,症状の悪化によって初めて副作用であることに気づく.
わが国における医学教育では,医薬品にっいての講義は,いわゆる基礎医学の薬理学で受けているために,どうしても内容が薬理作用が中心となり,副作用や処方などについての講義が疎かになっていることが多い.また,医師国家試験の内容をみても,薬効についての出題はあっても,副作用についての出題は見当たらない.そのため一層講義が疎かになる.そのような卒前教育を受けているので,医師になって卒後教育を受けても,関心が少なく,かなりの臨床経験を積んで初めて副作用についての関心を持つようになるのが現状である.
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