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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻4号

1994年04月発行

文献概要

今月の主題 First-line検査 異常症状からみたFirst-line検査

胸水・腹水

著者: 杉山幸比古1

所属機関: 1自治医科大学呼吸器内科

ページ範囲:P.730 - P.732

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ポイント
胸水
●胸水は,心不全,腎不全,低蛋白血症,リンパ流のうっ滞などによる漏出液と,結核,膿胸,癌,膠原病などによる滲出液とに分けられる.
●漏出液と滲出液は,蛋白濃度,LDH値などを参考に鑑別する.
●滲出液では結核性と癌性の鑑別が重要であり,細胞診,ADAなどにより鑑別する.
●最終的診断法としては,従来,コープ針などによる胸膜生検が行われてきたが,近年は胸腔鏡下の胸膜生検が非常に有用で,侵襲も比較的少ない.腹水
●蛋白濃度,LDH値,アルブミン濃度差などを参考に,漏出液と滲出液とに分ける.
●滲出液では癌性腹水が重要であり,細胞診,腫瘍マーカーを用いて他の腹水と鑑別する.
●結核性腹水の頻度は多くないが,ADAが鑑別に有用である.
●その他,腹部臓器由来の特殊なものとして,膵疾患に関連するもの,胆道系疾患に関連する胆汁性のもの,腹膜仮性粘液腫によるものなどがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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