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文献概要
グラフ 内科疾患と骨・関節病変・6
好酸球性肉芽腫
著者: 江原茂1
所属機関: 1岩手医科大学放射線部
ページ範囲:P.1277 - P.1281
文献購入ページに移動 ランゲルハンス細胞(Langerhans cell)は,組織球のうち,哺乳動物の表皮に存在する間葉系の樹枝状細胞の1つで,骨髄,扁平上皮やリンパ節にも存在している.これらの組織において感染からの防御機構を担う役割を持つこの細胞は,骨髄に前駆細胞が存在し,分化とともに表皮へ移動するが,活性化されると真皮やリンパ節に移動するといわれている1).
好酸球性肉芽腫(eosinophilic granuloma)は本来若年者の疾患(2/3が20歳以下)であり,今日Langerhans cell histiocytosis(LCH)と総称される全身性の組織球疾患の1つの臨床型である.この名称は,その本態の解釈の変化とともに変遷を経ている.1940年,JaffeとLichtensteinは,それまで報告されてきた一群の骨病変を“eosinophilic granuloma of bone”と命名した.1953年には,Lichtensteinはhistiocyteにその本態を認め,さらに各種の臨床型も含めて“histiocytosis X”と名づけた.
好酸球性肉芽腫(eosinophilic granuloma)は本来若年者の疾患(2/3が20歳以下)であり,今日Langerhans cell histiocytosis(LCH)と総称される全身性の組織球疾患の1つの臨床型である.この名称は,その本態の解釈の変化とともに変遷を経ている.1940年,JaffeとLichtensteinは,それまで報告されてきた一群の骨病変を“eosinophilic granuloma of bone”と命名した.1953年には,Lichtensteinはhistiocyteにその本態を認め,さらに各種の臨床型も含めて“histiocytosis X”と名づけた.
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