文献詳細
文献概要
図解 病態のしくみ—遺伝子・サイトカインからみた血液疾患・6
移植片対宿主病
著者: 石田明1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科
ページ範囲:P.1289 - P.1294
文献購入ページに移動 ●はじめに 高等動物は,主要組織適合抗原(major histocompatibility antigen:MHA)の差異によって自己と非自己とを識別することができる.ヒトではHLA抗原がその主役をなし,また未知の非HLA抗原(minor antigen)も重要な役割を担っている.
ドナー由来のリンパ球がホストの体内に混入し,かつそれをホストが拒絶できない場合に,このリンパ球がホストの組織適合抗原を非自己と認識して,種々の免疫反応を引き起こす(graft ver-sus host reaction:GVHR).この移植免疫反応に基づく病態を総括して移植片対宿主病(GVHD)と呼ぶようになった.
ドナー由来のリンパ球がホストの体内に混入し,かつそれをホストが拒絶できない場合に,このリンパ球がホストの組織適合抗原を非自己と認識して,種々の免疫反応を引き起こす(graft ver-sus host reaction:GVHR).この移植免疫反応に基づく病態を総括して移植片対宿主病(GVHD)と呼ぶようになった.
掲載誌情報