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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻6号

1994年06月発行

薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・6

エリスロポエチンと高血圧症性脳症

著者: 石本二見男1

所属機関: 1東京国税局診療所

ページ範囲:P.1295 - P.1297

文献概要

 エリスロポエチン(erythropoietin:Epo)は腎臓で産生され,後期赤芽球前駆細胞(CFU-E)に働き,赤血球の分化・増殖に関与するホルモンである.現在使用されているEpoは遺伝子組換え技術により人工的に生産されたもの(r-Hu-Epo)で,epoetin-alfa(エスポー®)とepoetin-beta(エポジン®)があるが,効果はほぼ同様である.本剤の適応対象疾患は慢性腎不全(chronic renal failure:CRF)による貧血である.CRFでは腎よりのEpo分泌が減少するため貧血が生ずるので,Epoによく反応する,これにより患者のQuality of Lifeは向上した.本剤は1990年4月より発売されたが,その使用量の多いことはCRF患者がいかに貧血に悩まされていたかを示している.一方,臨床例が多くなるとともに,注意すべき副作用も見出だされてきた.中でも多いのが高血圧とそれに続発する脳症であり,十分注意すべきものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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