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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻8号

1994年08月発行

文献概要

図解 病態のしくみ—遺伝子・サイトカインからみた血液疾患・8

DIC(汎血管内凝固症候群)

著者: 川合陽子1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部

ページ範囲:P.1797 - P.1801

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 ●はじめに DIC(Disseminated lntravascular Coagulation)とは,種々の基礎疾患が凝固亢進状態を引き起こす“trigger(ひきがね)”を作動させ,生体内に凝固線溶亢進状態をもたらし,血栓と出血という一見相反する症状を惹起する致死的な症候群である.発現する病態や症状は基礎疾患や経過により異なり,治療法の選択も多様である.近年,DICを典型的なDIC,出血傾向の強いDIC,多臓器不全(multiple organ failure:MOF)を呈するDICなどと分けて病態の究明や治療の適応を考える傾向にあり,またそれらの発展にサイトカインや遺伝子レベルの関与が明らかにされてきた.本稿では,それらの最近の知見にも言及しながらDICの病態や治療について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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