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今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常 体内Na量(体液量)の調節とその異常
体液量過剰の原因とその治療
著者: 岡田浩司1 小林修三1 池田壽雄1
所属機関: 1NTT伊豆逓信病院内科
ページ範囲:P.1865 - P.1867
文献購入ページに移動●生体の体液調節には,体液量を増加させるレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(R-A-A系),抗利尿ホルモン(ADH)と,これを減少させる心房性Na利尿ペプチド(ANP)などが関与する.
●体液調節機構のアンバランスにより,細胞外液量(ECF)が増加する際に体液過剰をきたす.
●体液過剰の原因としては,①水分の増加が体内Na量の増加を上回る場合(うっ血性心不全,ネフローゼ症候群,肝硬変),②体内Na量の増加が水分の増加を上回る場合(Na過剰投与,鉱質コルチコイドの過剰)があげられる.
●治療法は,①では原疾患に対する治療と水分制限,利尿薬投与などを行う.②のNa過剰投与の際は,利尿薬を投与しながら低張液の輸液を行い,一方,鉱質コルチコイドの過剰では軽度の高Na血症を呈するのみであり,原病の治療を優先して行う.
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