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文献詳細

雑誌文献

medicina31巻9号

1994年09月発行

今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常

疾患と水電解質・酸塩基平衡の異常

誤った輸液により起こしやすい水電解質・酸塩基平衡の異常

著者: 松川重明1 和田孝雄1

所属機関: 1稲城市立病院内科

ページ範囲:P.1946 - P.1948

文献概要

ポイント
●腎機能障害例では自由水やNa排泄能の低下があるので,低張性維持液剤による低Na血症やNa負荷による溢水に注意する.
●意識障害などで口渇に基づく水分摂取ができない患者では,Na含量の多い高張液の輸液により高Na血症をきたしやすい.
●腎の最大K保持能の発現には1週間程度を要するので,Kを含まない輸液を続けると低K血症をきたす.また,腎障害や酸塩基平衡異常のある例では,輸液により血清K値の異常をきたしやすい.
●肝不全では,ブドウ糖以外の糖質の輸液は乳酸の増加を招く.また,アルカローシスの遷延化は脱水や低K血症の合併時に多くみられ,これらの因子の補正が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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