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今月の主題 見えてきた腎疾患 病態の解明されつつある腎関連疾患
多発性嚢胞腎
著者: 堀江重郎1
所属機関: 1東京大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.2014 - P.2016
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●多発性嚢胞腎には常染色体優性遺伝型(ADPKD)と常染色体劣性遺伝型(ARPKD)があり,前者は主として青壮年期に,後者は乳幼児に発症する.
●ADPKDは最も頻度の高い遺伝性腎疾患であり,腎嚢胞により,腎機能低下,高血圧が生じ,また脳動脈瘤,心弁膜異常を合併する頻度が高い.約半数の患者は終末期腎不全へと進行する.
●ADPKDの約80%の患者では,16番染色体上の遺伝子PKD1の変異によって発症することが明らかになった.
●腎嚢胞においては,細胞外基質の変化,嚢胞上皮細胞の増殖が認められ,嚢胞形成の細胞生物学的機序が注目されている.
●多発性嚢胞腎には常染色体優性遺伝型(ADPKD)と常染色体劣性遺伝型(ARPKD)があり,前者は主として青壮年期に,後者は乳幼児に発症する.
●ADPKDは最も頻度の高い遺伝性腎疾患であり,腎嚢胞により,腎機能低下,高血圧が生じ,また脳動脈瘤,心弁膜異常を合併する頻度が高い.約半数の患者は終末期腎不全へと進行する.
●ADPKDの約80%の患者では,16番染色体上の遺伝子PKD1の変異によって発症することが明らかになった.
●腎嚢胞においては,細胞外基質の変化,嚢胞上皮細胞の増殖が認められ,嚢胞形成の細胞生物学的機序が注目されている.
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