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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻10号

1995年10月発行

文献概要

今月の主題 見えてきた腎疾患 腎疾患診療の未来につながるトピックス

腎疾患の遺伝子治療の現状と未来の可能性

著者: 今井圓裕1 赤木良隆1 猪阪善隆1

所属機関: 1大阪大学医学部第1内科

ページ範囲:P.2053 - P.2057

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ポイント
●遺伝子治療とは特定の遺伝子の発現を制御することにより疾病を治療することを目的とした治療法である.
●遺伝子導入法は大きく分類すると,直接腎臓に遺伝子を導入する方法(in vivo法)と,培養細胞に遺伝子を導入しておいてから,それを生体内に戻す方法(ex vivo法)がある.
●糸球体に遺伝子をin vivoで導入する方法には,HVJ-リポソーム法がある.
●遺伝子治療は腎疾患の治療として,将来的に可能性があるため基礎的な検討がなされているのが現状である.その一つに,進行性糸球体障害の進展における共通の過程である糸球体硬化を遺伝子制御により阻止できる可能性が追求されており,例えばTGF-βのアンチセンスオリゴヌクレオチドを糸球体細胞に導入する方法が考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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