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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻10号

1995年10月発行

文献概要

知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・2

腹部膨満,腹水と卵巣過剰刺激症候群

著者: 河野康志1 楢原久司1 宮川勇生1

所属機関: 1大分医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.2094 - P.2097

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 近年,不妊治療の排卵誘発法として,gonadotropin製剤(human menopausal gonadotropin:hMG,human chorionic gonadotropin:hCG)による治療(hMG-hCG療法)や,clomiphene citrate療法が行われている.さらに最近では,体外受精・胚移植や配偶子卵管内移植などに際してもhMG-hCG療法が用いられ,その適応範囲はますます拡大されつつある.しかし,これらの薬剤,特にhMG-hCG療法による排卵誘発法は極めて強力であるため,卵巣の過剰刺激状態を惹起し,卵巣の腫大,腹部膨満,腹水や胸水の貯留などの卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyper stimulation syndrome:OHSS)が発症する.
 本稿では,女性が腹部膨満を主訴に内科外来を受診してきた場合,特に生殖年齢にある女性にはより慎重な対応が必要となる典型的な症例として,OHSSの症例を紹介するとともに,その診断および対応について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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