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“ホッ”とspot
99mTc-MAA動注肝血流シンチグラムにより動注化学療法中に発生した胃潰瘍の一過性増悪をきたした一例
著者: 増永高晴1
所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会北陸病院消化器内科
ページ範囲:P.14 - P.14
文献購入ページに移動症例は60歳の男性.門脈腫瘍塞栓を伴うびまん性の肝細胞癌に対して,カテーテル先端を固有肝動脈起始部に置き,動注リザーバーを大腿部皮下に埋め込み,肝動脈持続動注療法(CDDP 10mg/day+5-FU 250 mg/day 3日間/週,5-FU 250mg/day 2日間/週,休薬2日間/週を1クール)を施行した.2クール施行中より空腹時の心窩部痛が出現し,上部消化管内視鏡検査にて胃幽門部大彎に凝血塊の付着を伴うAl stageの潰瘍を認めた.このためPPI(タケプロン®)などの抗潰瘍剤投与を開始し,痛みの軽減を認めた.
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