文献詳細
文献概要
増刊号 Common Disease 200の治療戦略 循環器疾患
高血圧症
著者: 安東克之1 藤田敏郎1
所属機関: 1東京大学医学部第4内科(分院)
ページ範囲:P.76 - P.81
文献購入ページに移動疾患概念と病態
高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの心血管合併症のリスクとして病的意義があるが,このリスクは血圧上昇とともに漸増するので,正常血圧と高血圧との間に明確な境界はない.疫学試験などでリスクが増加するポイントで恣意的に両者を分けることになる.現時点では,WHO/ISH(世界保健機構/国際高血圧学会)分類とJNCにV(全米合同委員会第5次報告)分類があるが,いずれも140/90mmHg以上を高血圧と定義している.さらに,高血圧治療においては標的臓器障害の有無と程度も重要であり,これについてもWHO/ISHならびにJNC-Vの分類に定義されているが,誌面の関係で割愛させていただく.文献を参照されたい.
高血圧治療において認識しておくべきことは,対象となる高血圧症患者(本態性)は異なった特徴を有するheterogenousな集団であり,患者の特徴に合わせて非薬物療法や降圧薬療法を使い分けることが重要であるということである.なお,本稿では本態性高血圧症のみについて述べる.二次性高血圧症については他を参照されたい.
高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの心血管合併症のリスクとして病的意義があるが,このリスクは血圧上昇とともに漸増するので,正常血圧と高血圧との間に明確な境界はない.疫学試験などでリスクが増加するポイントで恣意的に両者を分けることになる.現時点では,WHO/ISH(世界保健機構/国際高血圧学会)分類とJNCにV(全米合同委員会第5次報告)分類があるが,いずれも140/90mmHg以上を高血圧と定義している.さらに,高血圧治療においては標的臓器障害の有無と程度も重要であり,これについてもWHO/ISHならびにJNC-Vの分類に定義されているが,誌面の関係で割愛させていただく.文献を参照されたい.
高血圧治療において認識しておくべきことは,対象となる高血圧症患者(本態性)は異なった特徴を有するheterogenousな集団であり,患者の特徴に合わせて非薬物療法や降圧薬療法を使い分けることが重要であるということである.なお,本稿では本態性高血圧症のみについて述べる.二次性高血圧症については他を参照されたい.
掲載誌情報