icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 消化器疾患

十二指腸潰瘍

著者: 芦田潔1

所属機関: 1大阪医科大学第2内科

ページ範囲:P.124 - P.127

文献購入ページに移動
疾患概念と病態
 十二指腸潰瘍は,胃潰瘍や逆流性食道炎とともに酸関連疾患という疾患概念でとらえられることもある.酸関連という言葉からもわかるように,これらの疾患はいずれも胃液酸度との関わりが強い疾患である.事実,強力な酸分泌抑制剤であるH2ブロッカー(H2-RA)やプロトンポンプ阻害薬(PPI)により,これらの疾患のいずれに対しても極めて優れた治療効果が得られていることからこの疾患概念は容易に理解できよう.このなかで,十二指腸潰瘍は胃潰瘍や逆流性食道炎患者よりも好発年齢が若く,酸分泌能が高い患者のことが多く,病態から考えると最も酸分泌と関連がある疾患といえる.
 治療に関しては1920年のSchwartzの格言,すなわち“no acid, no ulcer”にもあるように,古くから胃液酸度の抑制が治療の原則であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら