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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

“ホッ”とspot

突然の失恋にはご用心!

著者: 古野泉1

所属機関: 1富士重工業健康保険組合総合太田病院循環器科

ページ範囲:P.148 - P.148

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 症例は23歳,男性.表情の明るい,ごく普通の働く若者.平成5年4月に,初めて発作性心房細動(PAf)を起こし,近医に数日通院し,アミサリン内服,その後は投薬なしでも何も起こらなかった.平成6年10月13日,14日,2日連続でPAfを起こし,近医の紹介状を持参の上,10月15日当院初診となる.来院時心電図はsinusであったが,3連発までの上室性期外収縮連発を認め,近医での検査所見とあわせ,リスモダンR300mg,2×/日を14日分処方した.甲状腺機能を含む採血一式を行い,近日中の心エコー,ホルター心電図を予約し,本人は帰宅した.ところが,10月18日午後11時30分,その晩突然失恋した彼は発作的に手元にあったジゴシン6錠,リスモダンR22錠を服用した.その後,本人と電話で話していて様子がおかしいと感じた友人が10月19日午前2時30分,当院へ本人を連れて来院した.
 入院後は特に意識レベルに問題なく,もともと心機能正常,軽い僧帽弁前尖逸脱を認めるのみであり,入院直後の胸部X線写真でごく軽い心不全を認めたものの,補液と利尿剤にてモニター上全く不整脈なく経過し,約36時間で退院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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