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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 消化器疾患

急性腹膜炎

著者: 門田俊夫1

所属機関: 1埼玉医療生活協同組合羽生病院外科

ページ範囲:P.169 - P.170

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疾患概念と病態
 急性腹膜炎とは,腹腔内に漏出した細菌や毒素(bacterial peritonitis),あるいは無菌的な消化酵素や尿(chemical peritonitis)によって生じた腹膜の炎症で,「腹膜が広範なやけどをおった」状態である.腹膜の表面積は皮膚の表面積とほぼ同じ1.5〜1.8m2であり,炎症で1mmの浮腫が生ずれば,1,500〜1,800mlの水分が貯留する.急性腹膜炎はその原因によって,食道,胃,小腸,大腸,胆嚢,膀胱などの腹腔内臓器が,外傷,腫瘍,潰瘍,血行障害などで穿孔・破裂を起こし,内容物が腹腔内に漏れ出して腹膜の急性炎症を起す続発性汎発性腹膜炎(最も頻度が高い)と,腹水著明な非代償性肝硬変を有する大人や,ネフローゼの子供に好発する,消化管穿孔を伴わない,したがって細菌の侵入経路が不明な,特発性細菌性腹膜炎(spontaneous(primary)bacterial peritonitis:SBP)に大別される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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