文献詳細
文献概要
増刊号 Common Disease 200の治療戦略 消化器疾患
慢性膵炎
著者: 田口進1 佐々木勝己1
所属機関: 1昭和大学医学部第2内科
ページ範囲:P.215 - P.217
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1.病態
慢性膵炎は膵のびまん性または限局性の炎症の持続ならびにその後遺的変化で,その本態は線維化であり,膵の形態的な異常と機能異常を示す.
原因の約60%はアルコールである.飲酒による膵液の過分泌および膵液中蛋白濃度の上昇に伴う膵液粘稠性の亢進,さらに十二指腸乳頭の浮腫などが加わり,膵液の流出低下に伴う膵管内圧上昇が膵炎を発症するといわれている1).病状が進行すると膵管内膵液中に蛋白栓が形成され,カルシウム沈着による膵石形成へと発展する.
1.病態
慢性膵炎は膵のびまん性または限局性の炎症の持続ならびにその後遺的変化で,その本態は線維化であり,膵の形態的な異常と機能異常を示す.
原因の約60%はアルコールである.飲酒による膵液の過分泌および膵液中蛋白濃度の上昇に伴う膵液粘稠性の亢進,さらに十二指腸乳頭の浮腫などが加わり,膵液の流出低下に伴う膵管内圧上昇が膵炎を発症するといわれている1).病状が進行すると膵管内膵液中に蛋白栓が形成され,カルシウム沈着による膵石形成へと発展する.
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