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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

“ホッ”とspot

造影剤による中毒性腎症にご用心

著者: 島田薫1

所属機関: 1新八柱台病院内科

ページ範囲:P.242 - P.242

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 経静脈的に造影剤を使用する検査はアナフィラキシーに注意をすれば,一般的には問題のないことが多いとされている.しかし,検査後に重大な問題を起こすこともある.
 症例1:66歳,女性.原疾患はインスリン非依存型糖尿病(NIDDM),糖尿病(DM)歴10余年で,食事療法をしていたが,コントロールは不十分であった.DM腎症については,微量アルブミン尿の出現は認められていたが,尿素窒素,クレアチニンは正常域であった.下血を契機とし,S状結腸に癌がみつかり,根治手術が予定された.術前検査として,連日DIP(drip infusion pyelography),腹部造影CTを施行したところ,その3日後に乏尿となった.血液透析など集中治療するも,急性腎不全は回復せず,多臓器不全(MOF)となり死亡された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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