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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

増刊号 Common Disease 200の治療戦略

神経・筋疾患

ギラン・バレー症候群

著者: 結城伸𣳾12

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部分子医化学 2斎藤記念病院神経内科

ページ範囲:P.256 - P.258

文献概要

疾患概念と病態
 1.発症機序
 ギラン・バレー(Guillain-Barré)症候群は,上気道炎,胃腸炎症状などの1〜3週後に,四肢の筋力低下が急速に発症,進行し,4週以内にピークに達する末梢神経障害である.先行感染の主要な病原体Campylobacter jejuniのリポ多糖がGM1ガングリオシド様構造を有することが筆者らにより明らかにされ,先行感染の病原体が神経の構成成分ガングリオシドと共通する抗原を有し,病原体の交叉抗原に対する抗体が自己抗体(抗ガングリオシド抗体)として神経を障害する「交叉抗原説」が立証されつつある1).ウシ脳ガングリオシド注射後に多数のギラン・バレー症候群患者が発生した事実や,in vitroでの抗ガングリオシド抗体による神経障害作用も,その仮説を強く支持する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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