文献詳細
文献概要
増刊号 Common Disease 200の治療戦略 神経・筋疾患
多発筋炎
著者: 織茂智之1
所属機関: 1関東中央病院神経内科
ページ範囲:P.270 - P.271
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多発筋炎(polymyositis:PM)とは,急性または亜急性の骨格筋筋力低下を主徴とする炎症性筋疾患のうち,ウイルス・細菌・寄生虫など原因の明らかなものを除いたいわゆる特発性筋炎の一つであり,発症には自己免疫的機序が考えられている.PMでは筋病理学的にリンパ球を中心とする炎症性細胞浸潤がendomysium(筋線維と筋線維の間)に多いこと,非壊死筋線維にリンパ球が浸潤するところが観察され(図1),その多くがCD8陽性の細胞障害性T細胞(CTL)であることなどより,CTLの筋線維への直接の攻撃がその病態機序であろうと考えられている.
最近,筆者らは,CTL内の細胞崩壊蛋白パーフォリンがPMにおける筋線維の障害に関与していることを報告した1).
多発筋炎(polymyositis:PM)とは,急性または亜急性の骨格筋筋力低下を主徴とする炎症性筋疾患のうち,ウイルス・細菌・寄生虫など原因の明らかなものを除いたいわゆる特発性筋炎の一つであり,発症には自己免疫的機序が考えられている.PMでは筋病理学的にリンパ球を中心とする炎症性細胞浸潤がendomysium(筋線維と筋線維の間)に多いこと,非壊死筋線維にリンパ球が浸潤するところが観察され(図1),その多くがCD8陽性の細胞障害性T細胞(CTL)であることなどより,CTLの筋線維への直接の攻撃がその病態機序であろうと考えられている.
最近,筆者らは,CTL内の細胞崩壊蛋白パーフォリンがPMにおける筋線維の障害に関与していることを報告した1).
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