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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 呼吸器疾患

結核

著者: 赤川志のぶ1

所属機関: 1国立療養所東京病院内科

ページ範囲:P.284 - P.285

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疾患概念と病態
 結核は,ナイアシン陽性の抗酸菌である結核菌の吸入によって感染する感染症である.初感染は肺末梢に微細な病巣を形成した後,肺門のリンパ節にも病巣を形成する.感染後2〜8週にて細胞性免疫が成立すると,多くは瘢痕治癒する.しかし,菌量が多かったり,免疫力が低下した場合は,引き続き炎症は進行し,胸膜炎や粟粒結核として発症する.
 一見治癒したかにみえる結核初期病巣も,免疫抑制剤投与や高齢などにて個体の免疫力が低下すると再燃しやすくなる.多くの肺結核はこの内因性再燃による慢性型結核である.病巣は肺葉の上部後方(S1,S2,S6)に好発し,空洞を有する結節性病変および周囲の散布性娘病巣をみることが多い.胸水貯留や粟粒結核をきたすものもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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