icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

“ホッ”とspot

脳血管障害を合併した慢性腎不全患者における血夜浄化療法の選択について

著者: 武政敦夫1

所属機関: 1北九州総合病院内科

ページ範囲:P.288 - P.288

文献概要

 近年,血液浄化療法の進歩により慢性腎不全患者の予後は著しく改善された.しかしながら,透析患者における脳血管障害の合併はしばしば致命的である.われわれはcontinuous ambulatory peritonealdialysis(CAPD)療法の経過中に橋出血を合併したにもかかわらず,CAPD療法を持続しながら救命しえた1症例を経験し報告したp1)
 症例:48歳の男性.1985年6月より慢性糸球体腎炎による慢性腎不全にてCAPD療法開始.経過良好であったが,1988年12月27日,腹膜炎を合併したため同日入院,同年12月31日,橋出血を合併した.CAPD療法を継続し,グリセオールとステロイド剤を脳浮腫に対して使用した.橋出血発症後約1カ月で脳浮腫は消失し,約4カ月後,経口摂取可能となり,約6カ月後,意識清明となった.リハビリテーションにより約8カ月後には歩行可能となり,1989年10月19日退院となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら